BIM

建設業向け課題管理ソフトのReviztoが、BIM360との連携をサポート

こんにちは。
ZUMEN の二上です。

建設業界で働いている方で、良い課題管理ソフトがないか、とお考えになったことはありませんでしょうか?
また、BIM を使っている方は、BIM と課題管理ソフトが一緒になったらいいなと思った事はありませんでしょうか?
今回は、米国の事例で、建設業向け課題管理ソフトの Revizto が BIM360 との連携をサポートしたという記事をご紹介したいと思います。

建設業向け課題管理ソフトの Revizto が、BIM360 との連携をサポート

1. 建設業向け課題管理ソフトの Revizto とは?

Revizto https://revizto.com/en/features

建設業では様々な課題が日々発生しており、課題の解決に多くの時間を費やしています。
課題が明確になり、見える化でき、さらに共有できるととても便利ですよね。この問題を解決するのが 米国の Revizto という会社のソフトです。
Revizto は独自の課題管理表をクラウドで共有するサービスを展開しています。
課題管理表に添付された大容量ファイルも、更新されたモデルも、同期する事ができます。
この課題管理ソフトが BIM などの建築図面と連携することにより、以下の事が可能になります。

「2D 図面をエクスポート」

Revit, Naviworks, AutoCAD, ArchiCAD のモデルから 2D 図面をエクスポートして、共同での注記(課題管理)を Revizto で進めることができます。PDF や DWFx ファイルをインポートすることもできます。

「マージ」

違うメーカーの BIM/CAD ソフトウェアのモデルをインポートし、統合済みモデルを Revizto 上で重ね合わせることができます。IFC と FBX もサポートしています。

「リビジョン管理」

プロジェクトのすべてのリビジョン(バージョン)は、クラウドで同期されています。
いつでも確認し、必要に応じて破棄できます。

「定期エクスポート機能」

エクスポートを、曜日・時間を指定して定期実行できます。Revizto が必要なソフトウェアを自動実行して、エクスポートした最新のモデルをチームに共有します。

「実行可能形式にエクスポート」

プロジェクトを、自己完結型のファイルにエクスポートできます。
Revizto をインストールしていないユーザも、64bit 版の Windows か Mac をお使いなら、誰でもファイルを開けます。

今回この Revizto が米 Autodesk 社の BIM360 と連携しました。

2. Revizto と BIM360 が連携することによるメリットとは?

BIM360 はご存じの方も多いかと思いますが、米 Autodesk 社が提供するサービスで、Revit のデーターをクラウド経由で同期することなどができるソフトです。

BIM360 https://www.autodesk.co.jp/products/bim-360-design/overview

Revizto との連携によって、次のようなことが可能になります。

  • BIM 360 のファイルを Revizto 内で閲覧可能。
  • Revizto の課題(スレッドのようなもの)に、BIM 360 のファイルを添付できる。
  • 課題管理表を、リアルタイムで PDF に変換し、BIM 360 からアクセスできる。
  • Revit との連携プラグインを併用して、BIM 360 の PDF を BIM の 3D モデルに重ねて表示できる。
  • BIM 360 のファイルをオフラインで使用可能にできる。

Revizto 社の創業者兼 CEO の Arman Gukasyan は次のように語っています。

「建築、土木エンジニアリング、建設・施工業界の最優先課題は、BIM とのデーター共有だ。(中略)情報のダブりをなくしていくことで、Revizto-BIM360 連携は利用者の時間を節約し、下流での間違いを減らす。そして最も重要な点として、事務所と現場間で必要な設計・施工・プロジェクト文書を共有できる」

Autodesk 社の業界マネージャー Josh Cheney は、次のようにコメントしています。

「Autodesk 社の顧客も、引き締められる予算の中で、費用のかかる問題や手戻りを避けることの必要性に迫られています。Revizto のようなパートナーと提携することにより、顧客はオフィス・現場間の情報共有を効率化することができると見込んでいる。」

まとめ

いかがでしたでしょうか?
海外では課題管理ソフトと BIM がすでに連携を行っています。
Revizto と BIM360 が連携することにより、事務所・現場間の課題共有を効率化することが最大のメリットのようですね。
課題の管理を行いたいという現場のニーズは日本でも共通だと思います。それが BIM と連携できると、より分かりやすくなり、現場関係者の共通認識が取りやすくなるのは明らかです。
私たちも積極的に導入していきたいですね。

二上 祥

株式会社ZUMEN 代表取締役CEO

一級建築士、宅地建物取引士。島根県出身。
建設業界の現場で10年以上働いてきましたが、世の中IT・AI・働き方改革と、どんどんと新しい時代に入っているのに、まだまだ古い業界であるという事を日々感じています。

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